長野夕帆

海辺に面した芦北の町から20分ほど山間に進むと
緑豊かな光景へと一変します。
そこは丸米の百木地区。千葉県松戸市から移住して
6年目の長野夕帆さん39歳がいます。
大量の収穫は見込めないことは分かっていても、
有機栽培にこだわったお米などを生産している農家さんです。
芦北の地に移住してきて、環境のこと、地域の人とのこと、
夢を語っていただきました。

環 境。

2011年の秋、知人の方を頼って、家族3人で芦北の地に移住してきた長野さん。
移住してきてしばらくは、家族2組との共同生活。不慣れなこともありましたが芦北の地に移住したことで、「自然が保たれていると住み心地がよく、水と空気は選べる!」ということを知ったと話す長野さん。最初は、地域の方とのコミュニケーションに苦労したそうですが、公民館の役員を引き受けるようになり、地域の方が徐々に心を開いてくれたとのこと。今では長男の誕生もあり、家族4人とカミーノ(犬)との大家族になりましたと語ってくれました。

パッケージ

この地に来て農家になろうと決意したことには、食を大事にしたいという思いから。今では、米・レモングラス・にんにくと有機栽培にこだわった農産物を多数生産されています。
作物としてだけではなく、作品としての美術家を
目指しています。
土地にあったもの、自分が好きなものを商品化。
パッケージデザインも自身で手掛けます。

貢 献。

地域の方とのコミュニケーションを図ることができた公民館役員(会計)、地域おこし丸米祭りの実行委員「せんだんの会」、過疎地域復興団体「reed」と行動の範囲は農家ばかりにとどまらない長野さん。
学・芸・食の3本柱に立ち上げた、NPO法人「いただきアース」では代表理事を務めます。
地域の方と密着しつつ、移住したこの芦北の地に貢献したいという思いが伝わってきました。

家 族。

長野さんは家族ばかりではなく、全国各地に家族と呼べる仲間がいます。全国各地のコミュニティと繋がった縁で、秋には芦北で大人の小学校を開催。全国各地から学・芸・食にこだわった家族が集結しました。田舎は、大きなポテンシャルを秘めている。農業もアイデア次第と語る長野さん。新しい人生を探している方に、芦北の良さを知ってもらいたいと熱く語る長野さんの強い眼差しが印象的でした。